2012.09.01~05 関西旅行・旅行記を、自分用のものからコピペ。



***

 大学院試験が31日に終わった。それなりに確かな手応えを持って終わった。
そして翌日、突然の非日常へのダイブ。
試験期間を縫って行った下準備は出発当日まで続いた。今回は撮影行を前半に固め、後半は建築的観光を行うという、分かり易いプランニングで臨んだ。

9月2日
 1日晩、井の頭線・小田急線を乗り継ぎ小田原へ。小田急は土曜夜の下り急行ともあってなかなかの混雑。途中で席を確保し、眠る。海老名以遠の記憶は途切れ途切れになり、気付けば小田原に到着。
 小田原駅前のコンビニで翌朝の食糧等を調達し、改札前広場の隅に座り込み翌朝の大阪環状線撮影の資料をさらに分析する。この路線は外回りと内回りが完全に分離しておらず、ゆめ咲線に入って逆回りで復活するという運用がかなり多い。待っていれば同じものが同じように来る山手線とは複雑さの度合いが違う。運用を予測し、当日の機転に繋がるよう入念に読み込む。
気付けば外は激しい雨が降っていて、駅の高いシェル屋根に打ち付けられた雨粒がバラバラと音を立てている。
 そうこうするうちに0時15分頃。改札にて、18きっぷ1回目に印を押してもらう。今夏の発売も終了し、残り期間も僅か9日となってからこの切符を5回使用する事となるのだ。
 東海道線下りの終電を見送り、いつもの如く189系が入線。特に撮影をするともなく乗り込む。


0031 小田原発 ムーンライトながら号 モハ188-26
 前も同じような車番を見た記憶が無くもない。そんな事を思うのも束の間、連日の疲れは抜け切っていないため、神奈川県内で早々と眠りに落ちた。今夏最後のムーンライトながら下り列車である。


0558 大垣発 東海道本線 クハ223-2216
 乗り換え時間僅か3分のこの接続列車。10両編成の夜行快速が吐き出した客はほぼ一斉にこの列車に吸い込まれていく。座席の争奪戦も激しく、この区間で座れた試しがない。
 早朝の関ヶ原を超え、いよいよ西の世界に。


0636 米原発 東海道本線 車番忘れ
 この列車で一路大阪まで。比較的空いており、ボックスに席を確保。まだ眠気は治まらず、気が付けばまた眠りの世界に逆戻り。ふと眼を覚ますと京都を過ぎており、既に太陽が照り付け始めていた。よし、最初の撮影行の天候は悪くない。

 大阪駅に到着。この駅に降り立つ事自体、初体験なのである。大阪という街には今まで全く縁が無かった。作ろうと思っていなかったのかもしれないが。さて大阪環状線の撮影を始めよう。
 初めに選んだ撮影地は桜ノ宮駅。順光の下で外回り列車を待つ。やはりまず運用を実地で読み込む為には定点撮影は欠かせない。京橋入庫を狙っていた訳ではないが、この選択が後に重要なキーとなった。
 列車は殆どが201だった。贅沢言ってはいけない、君に会うのもいつ以来か。中央線の「口」はここの列車には無いが、やはりオレンジの201を見れば懐かしさが沸々と込み上げてくる。よくよく考えてみればk-7と201の対面は初めてじゃないか。
 初めの数枚は撮影自体に物凄いブランクがあいていたため、全くもっての撃沈が続く。これは困った。もともと直線構図はさほど得意ではなかった。カーブのほうが対戦数も多い、これは井の頭沿線で腕を磨いた自分ならではだろうか。
 着くや否や次の列車で103が来て(被られてしまった)、これは京橋に入庫してしまった。復帰が見込めない運用だろうか、61Mという不思議な番号であった。下調べリストからは漏れていた。
 なんとか次の103を仕留めるまでに感覚を取り戻した。太陽光にも恵まれ、ようやく今日の最初の収穫。しかしこの17M運用はこの列車で京橋行、入庫。こんな列車も下調べに無かった…えきから時刻表の気違いじみた列車の並べ方により、これもリストから漏れたのである。貴重な1編成がまた眠ってしまうのは勿体ないと思ったが、この列車は0906京橋発、折り返して桜島行となる列車だった。一日運用である。
 1時間ほど撮り、二巡目に入ったところで撮影地を移動。桃谷で今度は内回り列車を狙ってみる。半逆光だが雲も多いためさほど気にならない。ここでも201を撮り溜める。運用の見極めが一部間違っていたことも判明した。外回り列車の天王寺後着が先発、先着が次発で内回りにやって来る。これはもはや訳が分からないw
 そして同駅外回り撮影へ移動。先ほど桜島に行った17Mの帰りを待つ。予測はしっかり当たった。ここで撮影を決める。
 再び内回り列車撮影に移動。そう、未だ見ぬ運用が京橋から出庫し、一巡して来るのだ。もしや早朝に入庫した61Mが復帰するのではないかという予想である。案の定これは103であった。しかし早朝見たものとは違う、12Mという新たな運用だった。
 その次の列車で移動、次は福島へ向かう。次の列車は天王寺で生まれたばかりの運用で、予想は201だったのだが、なんと先ほど外回りで天王寺に行った17Mが入っていた。これは大きな誤算であった。期せずして久しぶりの103乗車である。
 福島に到着、唐突に桜島からやってきた列車はなんと未だ見ぬ新たな運用62M、103。本日3編成が日中を動いているようだ。覚悟も決まらぬままの撮影だったが、何とか収める。
 そしてさらに待ち続け、桜島から帰って来て外回りに入る12Mを迎え撃った。これは完全に決めた。
 これを収めるやいなや隣の野田駅に移動、今度は逆に内回り方向の撮影だ。そう次は17Mがやって来る。練習列車1本での本番は、300mmフルズームでも若干角度が足りない場所で、トリミング前提の撮影だった。ここもしっかり決め、環状線の撮影は終了。この17Mに乗車するのは本日2度目である。

1137 野田発 大阪環状線 クハ103-838
 この列車で一路天王寺へ。日中は大和路線の撮影に移る。オレンジ103・201という懐かしい面々に別れを告げ、今度はウグイスに会いに行く。

1206 天王寺発 大和路線普通 201
 ウグイス201というのは関東人にはなんだか不思議な存在である。これで三郷まで向かう。すれ違う列車を見て、1編成103系の存在を認める。さらに後々もう1編成いることが分かり、日中2編成であることを確信。これを中心に撮影を組み立てる。
 高井田での下車を考えていたが、列車内から区間の雰囲気を掴みきる為に三郷まで乗ることに。
 これは下調べ不足だったのだが、河内堅上~三郷は駅間も長く、また撮影出来そうな区間が完全に木々に覆われていたのでどうしようもなかった。仕方なく、三郷の駅で上り下りの201を1本ずつ撮影し、一駅前の河内堅上に戻る。

1309 三郷発 大和路線普通 モハ200-156
 一駅乗車。河内堅上は山を背にカーブを描く小さな駅、なんだかとても絵になる駅であった。
 猟銃のパーンという音が数分に1回山にこだまする。人里から離れはしないから安全であろうが、それでも不安になりながら人気のない住宅地を歩き、撮影出来る場所を探す。
 が、見つからない。どうしようもない跨線橋に着いた時、狙っていた103がタイムリミット、ちょうど通過していった。
 いつの間にか太陽は恐ろしい光を投げ下ろしていた。暑い。今月は日焼けの9月となるのだが、その始まりはここ、河内堅上―高井田であった。
 汗だくになりながらようやく橋に到着。ド逆光であったが、数枚を何とか撮影。赤い橋、青い空にウグイスの201。夏のコントラストが輝かしく眩しい。
 もう撮影地も大して無いだろうと思い、最初から行くことを決めていた高井田近辺のカーブに到着。上り列車を順光で捉える。基本的にここで粘ることにしよう。
 逆方向もアウトカーブで、上手く捉えれば絵にならなくもない構図。普通列車(201・103)が15分間隔、その間に快速(221)が2本挟まるという区間であり、練習列車もかなり多いから、せわしない。最後のお目当て・1805Kに入った103系を撮影し、駅に移動。駅撮りで1809Kの103系を仕留め、これに乗車。大和路の撮影は少し不発だった感があるが、6連103の活躍を収めるというミッションが達成できたので良しとしよう。

1545 高井田発 大和路線普通 クハ103-243
 ぎらぎらと照り付ける太陽から逃げるようにこの列車に乗り込む。涼しい。
 天王寺まで26分間、103乗車を楽しみながら、夕刻の阪和線撮影のプランを練る。少し西に怪しい雲が出ており、気がかりである。

1621 天王寺発 阪和線普通 103系
 まずは一駅乗車して美章園へ。やって来る上り列車で撮影対象が何であるか確認し、下り列車を仕留める。3本の103を撮ったら移動しようと決めて臨む。

 美章園に着いたころに温かい日差しが出てきた。いや、温かいのは色調であり相変わらず空気は重く熱かった。ボロボロに色あせた低運転台4連、高運6連×2を撮影。顔に日は当たらないが、柔らかな色調の撮影となった。この中長編成のアウトカーブの撮影は慣れたものである。
 しかしこの線区の103系は、編成の中でも更新と未更新、体質改善車とそうでないものが混ざっており、よくよく見るとかなりガチャボコな側面となる。電車でさえ気動車のように扱い編成をクルクルと組み替えるJR西の「采配」は実に不思議である。固定編成の考え方はこの地域には通用しない。

 美章園で3本仕留めたので、移動。どの駅でも撮影は可能なのだが、構図が京葉線的とでもいおうか、無機質なものとなるので、出来るだけ少し変化のある構図の駅は無いかと後方被り付きで探す。
我孫子町駅での下車を決めた。緩やかにカーブして来る列車に西日がしっかりと当たる、バリ順の構図であった。低運転台103を撮影。足回りがぎりぎり影にならない程度、撮影時間帯としては本当に限界ギリギリだっただろう。
間もなくくろしおが通過。後ろが381の通常顔であり、後追いを撮ると同時に向こうから上りの103がやって来た。パンタグラフもパキッと上がっており、実に凛々しいベテランの並びとなった。
浅香駅に移動、下り列車を一本撮影した。通過列車が恐ろしすぎて、対面式での駅撮りはもうやめておこうかと思わされた。

天王寺に引き上げ、友人と再会。2年半ぶりである。お好み焼きを食べ、二人して満腹を通り越してしまうことにw 天王寺の夜の街はあまりにも何もなくて怖かったので、駅地下のPRONTOに逃げ込む。あっという間の3時間半だったが実に懐かしく、思い出深い一日となった。思い出深いというか、一生記憶に残る一日だ。
天王寺の列車時刻を平日で見ていて、実際の日曜ダイヤは平日3分早い発車だった。なんとか間に合ったから良かったが、危ない危ない。名残を惜しむ時間を3分ほど見誤ってしまった事になり勿体なかった。

2224 天王寺発 大和路快速 モハ221-14
空虚に襲われながら40分間、今日撮影した区間を快速で移動。ふっと飛び込んできたメールに心締め付けられた。
奈良駅に到着。改札を出ると既に真っ暗である。この街も夜が早いのだ。本日宿泊の東横インは奈良駅から徒歩15分、新大宮駅前店である。夜道を15分歩くのはいい気持ではなかったが、サクサク歩いて到着。翌朝のプランを復習しつつ、やはり疲れも溜まっているので初電を諦め、3番列車に乗ることに決め、眠りに就いた。


月の明るい夜だった。



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